【駐車場の外構工事】屋根付きカーポートを設置すると固定資産税の対象になる?ケース別に解説します

カーポート

新築やリフォームを行う際、気をつけたいものの1つに「固定資産税」があります。固定資産税は土地や家屋といったものを所有している場合に課せられる地方税です。ガレージなどしっかりとした駐車場を設置する場合には、固定資産税の対象となる場合がありますのでご注意ください。

今回は、駐車場の外構工事において、駐車場のケース別に固定資産税となるかどうか、詳しく解説していきます。駐車場の外構工事を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

固定資産税とは

固定資産税とは、土地・家屋(住宅や店舗など)・償却資産(車両や備品など)といった固定資産を、1月1日時点で所有している人に課せられる地方税(市町村税)です。固定資産税の対象となる資産は以下の通りです。

固定資産の種類

土地

田んぼ、畑、住宅地、池沼、山林、鉱泉地(温泉など)、牧場、原野などの土地

家屋

住宅、お店、工場(発電所や変電所を含む)、倉庫などの建物

償却資産

会社等(事業者)が所有する構築物(広告塔やフェンスなど)、飛行機、船、車両や運搬具(鉄道やトロッコなど)、備品(パソコンや工具など)など

※償却資産…事業用の資産のこと
引用:固定資産税の概要|総務省

固定資産税の対象となる建物の条件は3つ!

駐車場として使用するガレージであっても、次の3つの条件をすべて満たす場合には、固定資産税の課税対象となります。

条件

詳細

外気分断性

3方向以上の壁や扉などにより室内と屋外が分断されている

土地への定着性

基礎工事によって地面に固定されている

用途性

何か明確な目的のために設置された建物

【ケース別に解説】固定資産税の対象になるorならない駐車場の種類とは

こちらでは、駐車場の種類別に、固定資産税の対象となるかどうかを詳しくご紹介していきましょう。

【外構工事】屋根なし駐車場:固定資産税の対象外

自宅の敷地内の一部を砂利敷きにしたり、土間コンクリートの施工をしたりした青空駐車場は、建物自体がないため、固定資産税の課税対象とはなりません。

【外構工事】屋根と柱のみのカーポート:固定資産税の対象外

駐車スペースに柱を立てて屋根を付けたカーポートの場合、前述の要件②土地への定着性と③用途性には当てはまりますが、①の外気分断性は認められません。そのため、こちらも固定資産税の課税対象外となります。

【外構工事】シャッターなしのガレージ:固定資産税の対象となる可能性あり

ガレージとは、3方向が壁に囲まれている駐車スペースのことを指します。このようなガレージは基礎工事で、地面にしっかりと固定施工がなされますので、②土地への定着性と③用途性はあることになります。また、正面にシャッターが付いていなくても3方向に壁がある場合には、①の外気分断性もあるとみなされますので、固定資産税の対象となる可能性が高いです。

【外構工事】シャッター付きガレージ:固定資産税の対象

3方向を壁や屋根で囲われていて、さらに正面にシャッターが付いているガレージは、前述の要件①~③をすべて満たしますので、固定資産税の課税対象となります。

【外構工事】ビルトインガレージ:固定資産税の対象

ビルトインガレージとは、半地下や1階部分など建物の一部に設計・建築された駐車スペースのことです。こちらは、固定資産税の対象となる建物の3条件をすべて満たしますので、固定資産税が課税されます。

但し、固定資産税額の評価は、広さや使用資材によって決まります。ガレージ部分は断熱材を使わないなど簡素な造りの場合には、その部分に関する固定資産税額は少し割安になります。

外構で駐車場を施工する際は専門家に相談するのがベスト

駐車場の施工で、土間コンクリートだけにするか、屋根付きのカーポートにするか、はたまたしっかりとしたガレージにするかは、お客様のライフスタイルにもよります。また、特に固定資産税がかかるかどうかも気になる場合には、税金面での知識も必要です。

他にも、ガレージは建物と見なされることから、建ぺい率や容積率の制限にも関わってきます。そのため、建築基準法に違反しないように設置することも大切です。

後で「こんなはずじゃなかった!」とならないためにも、駐車場の外構工事を検討する際は、施工実績の高い専門業者に相談することをおすすめします。

まとめ

新築やリフォームを行う際に駐車スペースを施工する場合、駐車場の種類によっては固定資産税の課税対象となることがあります。固定資産税額を少しでも減らしたい場合には、屋根なし駐車場、または屋根と柱のみのカーポートを選択するとよいでしょう。一方、壁や屋根のあるガレージや、建物の一部に組み込んだビルトインガレージは固定資産税の対象とはなりますが、悪天候時などには重宝します。ご自身のライフスタイルに合った駐車場の種類を選ぶのがベストです。

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